圏央道利根川高架橋


工事概要
発注者 | 国土交通省関東地方整備局 |
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施工 | 巴・東網JV 製作・架設・施工:床版(設計は除く) |
橋種 | 細幅箱桁橋 |
橋長 | 400.0m、435.0m |
径間・支間長 | 5@80m、2@80+3@70+65m |
総幅員 | 11.2m |
竣工年 | 2014年 |
架設工法 | 手延送出し工法 |
所在地 | 茨城県猿島郡 |
工事概要
圏央道利根川高架橋上部その1工事は、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)の建設工事の一環であり、五霞IC~境古河IC間に位置します。利根川を渡河する高架橋を架設する工事で、送り出し架設工法を用いて、約800mの桁を河川外から送り出して架設しました。鋼製の細幅箱桁と鋼コンクリート合成床版を採用した合理化橋梁で、経済性と耐久性に優れています。
工法
河川内に入らずに橋をかける- 送り出し架設工法
送り出し架設工法は、橋桁を仮設軌条桁上で組立て、橋軸方向に送り出して据え付ける工法です。さまざまな送り出し方法がありますが、本橋は、橋体の先端に手延機を取り付け、2橋を連結して送り出す、重連タイプの手延式送り出し工法です。最大時で3000t近い橋桁を、シンクロジャッキで支え、エンドレスキャリーを使用し、ワイヤーで牽引して送り出しました。


手延べ機

エンドレスキャリー

シンクロジャッキ
架設ステップ
1.送り出し前:橋桁を構台上で組立てます

2.送り出し:組立てた橋桁を、シンクロジャッキで支えて、ワイヤーで牽引して送り出します

3.送り出し後:送り出し作業を7回繰り返し、約800mの桁を架設します。

地組立桁キャンバー自動調整システム
構台上で桁を組み立てる際、桁のキャンバー(そり)を調整するシステムです。リフティングサポートジャッキと自動追尾式トータルステーションを組み合わせ、調整します

リフティングサポートジャッキ
ミリ単位の高さが調整でき、本体の上下ロックナット構造により、安全に長期間の荷重保持ができます。

自動追尾式トータルステーションシステム
トータルステーションが、主桁上にセットしたプリズムを自動計測し、設計値を元にジャッキの高さをPCモニター上で管理し、調整します。
細幅箱桁
箱桁断面の細幅化、フランジの厚板化により、縦リブ数の低減、横リブ部材の省略を可能とした箱桁です。高耐久性床版(鋼コンクリート合成床版)との併用で、床版支間を大きくすることができ、縦リブやブラケットなどの床組構造の省略が可能です。

建設コストの低減
維持管理コストの低減
長支間に対応可能
景観性の向上
鋼コンクリート合成床版
鋼コンクリート合成床版は、リブや鉄筋付きの底鋼板上にコンクリートを打ち込む構造で、鋼部材とコンクリートが一体となって非常に剛性が大きくなることから、長寿命で耐久性が高い床版です

プレファブ化により工期の短縮と安全性を確保
特殊な架設でも安全で、経済的に施工可能